2002年総評(PERO)

一般ドラマでもアニメでも質の低下が色々話題になっているが、アニソンに関しては今でも良い曲は結構出てきていると思う。ただ、問題なのはそのバラエティのなさ。上のランキングでもわかるけど、オタク系アニメの曲が圧倒的で、誰もが知っているようなアニメ作品からの選曲はほぼない。僕もみんなが知っているようなアニメ作品を選びたいけど、「犬夜叉」とか「コナン」とかゴールデンのアニメはタイアップばかりで選べない。だから、比較的自由度の高いオタク系のアニメの主題歌ばっかりが選ばれる結果に。

これは今のアニソンの状況をよく表しているというか。

今は深夜と土日の朝によくやっているオタク向けアニメ、そして朝の子供向けアニメ、そんてもって、一番沢山の人が見ているゴールデンタイムのアニメという、大体3つのジャンルがあって、そのジャンルごとに曲調も総じて決まっているような印象がある。子供向けは熱いか賑やかなもの、深夜は伊藤真澄と岡崎律子の寡占でまったり系のオンパレード、ゴールデンはタイアップのエイベックス調ばっかりという状況で、何だか選択肢がえらく狭い。熱いか、かわいいか、まったりしかない。しかも女性ボーカルばっかり。特にJAM PROJECT系じゃない、非熱血系の男性ボーカル曲の少なさはどうだ。あしたのジョーの「MIDNIGHT BLUES」やルパンの「セクシー・アドベンチャー」、装甲騎兵ボトムズの「炎のさだめ」のような主題歌は今は昔。

一方、そのなかで仕事をするアニソン作曲家の数も少ないから・・・。

僕が80年代アニソン最高説を唱えるのは単に僕が80年代好きという訳ではなく(まあ、そういう側面も少なからずあるが)、実際に質量ともに素晴らしかったんだよねぇ。スタッフも筒美京平、大野雄二、井上大輔、芹澤 廣明、ケーシーランキン、羽田健太郎ら一般音楽界でバリバリのメンツから、山本正之に小林泉美や古田喜昭みたいな個性的なアニソン作曲家までそうそうたる面々がズラリ揃ってた。今は最高峰が田中公平、菅野よう子辺りで、後岡崎律子、伊藤真澄、池毅、小杉保夫という感じのラインナップ。「009」の小室以外、JPOPのビッグネームがアニソンを作曲したって話も聞かないし。先に挙げた80年代の作曲家陣と比べていかにも駒不足という感じですわな・・・。しかも、アニソン作曲家ってのは一人一芸という感じの人が多い。そこにおいて作り手の人数もいないから、岡崎律子が流行った、となるともう同じ曲ばっかりになってしまう。品数の少ないサラダバーのような状態だ。いくらレタスが旨くても、レタスとキャベツだけだったらやっぱり寂しいもの。

まあ、70年代よりはマシかも知れないけどね。それに、予算のない深夜アニメに大きなものを求めるのも酷だし。特にゴールデンのアニメで自由に曲を選べない状況が辛い。大多数の人が見ることがない辺境アニメの曲に名曲があったところで、歴史には残らないからねぇ・・・。来年のランキングも似たようなものになりそうだ。



2002年総評(しーはつ)

今年は伊藤真澄や岡崎律子もコンビ路線でマンネリ脱出、ワンピース以降アニソン歌うの?歌わないの?とヤキモキさせたきただにひろしのボーカルも定着したりと、個人的に追いかけていたアニソン歌手が頭角を現して満足な一年でした…とその反面、箸にも棒にもかからないような曲もやたらと多かった一年でもありました。

J-POPもメガヒットを産む一部のメジャー歌手と大多数のマイナー歌手に二極化され、中堅層がいない現状ではてっとりばやく売り出すのにアニメとのタイアップに頼りたくなるのも無理はないんでしょうが、作品と乖離した曲がほとんどなのが現状ですな。しかし普通に売れるんだから、浜崎あゆみも犬夜叉のタイアップくらい誰かに譲ってやれというか。いや、本人つうか会社的な都合にしても。こうした現状は来年以降も変わらないかと思われます。

……というわけで、もういっその開き直って歌年鑑のメインはPEROさんに押しつけ、自分は好きな曲のことばっか書きとばして行きますわ。PEROさんは学園のマドンナにアタックしてても、俺ちゃんはクラスでも目立たないひっそりと咲く白詰草のような地味娘を愛でますヨ!


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