鬱病生活記

 表紙
 目次
 はじめに
 第一章

 第二章

 第三章

 第四章

 第五章

 第六章

第一章 精神障害発生(鬱病)

4.精神病院の中

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【ちょっとハイテンション、薬増量のおかげ?】

次の日(月曜日)、この日の午前に主治医との診察が予定されていた。
この頃には、薬が増えたせいもあってか、私も大分落ち着きを取り戻し、むしろ「ハイテンション」とでもいえる様な状態になっていた。

主治医の診断の前だった。
ちょうど順番が回ってきたらしく、ケースワーカーのおばちゃんに「お風呂どうぞ。」と声をかけられたのがきっかけだった。

その日のテンションもさることながら、ここ何日も風呂へ入っていなかったので流石に気持ち悪く、例のイモ洗いの風呂へ入った。
久々の風呂だけに気持ちが良い。
「自殺未遂を計ったものが、窮屈な風呂に不満を抱くことも無いでしょ。」
そんな、吹っ切れた気持ちだった。

風呂を出て、それ程時間は経っていなかったように思う。
主治医から声をかけられ、私は診察室へと入った。

診察の際、私の変わりように主治医も驚いたらしく、「この前増やした薬が良く効いているのかな?」と首をかしげていた。
そしては私は、『単独外出』という、非常に病状の軽い者に許される権限を得た。
(ちなみにこの時、私が別の病棟に移るのは水曜日になると申し渡された。)

早速、その権限を使い、昼食後に外出する予定にした。
いつも通り配膳車に運ばれ食事がやってきた。
主治医によると薬の副作用で食欲が出るのだという。
食欲と呼べるほどの欲求はないが、出される食事もあらかた食べられるようになっていた。

母が面会に来てくれた時に言った言葉。
「今日一日、今日一日を生きれば良い。明日は明日の風が吹く。」
とてつもなく楽観的で、現在の社会通念上、特に私が携わっていた計画性のある仕事では、そんな事を気楽に口に出せるような物では無かった。
しかし、今の私は、その事がようやく実感出来る様になっていた。


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