鬱病生活記

 表紙
 目次
 はじめに
 第一章

 第二章

 第三章

 第四章

 第五章

 第六章

第三章 鬱病者としての日々

1.閉じこもり生活

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【退院後の生活パターン】

それから私は、特に何の目的も無い、先の見えない、淡々とした生活を続けた。
とりあえず、5月22日(金)に、診察がある。それまでは、何もする事が無い。
仕事を探さなければならないと頭の片隅にちらついていたが、「自分は病気だ。」との言い訳のような思いから、職探しの行動など取れなかった。

とりあえず、毎日何かを食べなければいけない。およそ、3日に一度は、食料を買い求めに、近所のスーパーへ行く。料理をすることも億劫で、始めの頃は、弁当を買い込む様な事が多かった。しかし、31歳にもなりながら親から仕送りを貰って生活している身なので、そんなに金のかかるような生活をする訳にもいかない。次第に、弁当を買う事は無くなり、鍋一杯のカレーやシチューを作り、それを一日の中でのメインの食事とするようになった。
こうしている内に、私の食生活は、パターン化していった。
スーパーに行って買うものは、バナナ、コーヒー牛乳、5個入りの小さな餡パン、そして、時たまメインの食事用の食材とシリアル。鍋一杯に作るメインの料理は、一度作ると、一週間ぐらいもつ。一日一食、シリアルに鍋の中身をかけて食べる。カレーやシチューを作ると言っても、味に頓着の無い私は、最も手間のかからない方法で作る。空の鍋に、野菜をきって入れ、冷蔵保存している挽肉やバラ肉をそのまま入れ、その後、鍋一杯に水を注ぎ、火にかける。沸騰してきたら、灰汁をとり、固形のルーを入れれば完成だ。このメインの食事以外は、バナナや餡パンを食べるだけ。喉が乾けばコーヒー牛乳を飲む。家で大して運動もせずに居る私にとっては、これくらいで丁度良い。

また、一日の生活内容も、殆んどパターン化されていった。
午前8時くらいに眼が覚める。テレビを付け、そのまま布団の中で暫く過ごす。
午前10時〜12時頃に動き始めると、まずは、リビングの掃除をする。フローリングの床は、午前の明るさで、チリや埃が目立つ。それが気になり、クイックルワイパーでそれらを取り除く。掃除機もあるのだが、どうも面倒で、掃除機を持ち出す気分にはならない。それから、メインの食事を採る。そうしている内に、午後1時過ぎになり、月曜日から木曜日までは、テレビ東京で映画が放送されるので、それを見て気を逸らせる。後は、例の『5時に夢中!』が始まるまで、テレビのチャンネルを動かしながら過ごす。また、買い物のある日は、このくらいの時間に買い物に行く。『5時に夢中!』を見終えると、待ち遠しかった『デパス』を飲み、少し気を楽にして、夜の薬までうだうだしながら過ごす。そして、夜の薬を飲み、暫らくしてから、眠りに就く。

始めの頃は、空いた時間や夜の薬を飲んで眠りに就くまでの間は、買い込んでいたが見る暇も無かった音楽DVD(ライブ物)を見て過ごしていた。


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