鬱病生活記

 表紙
 目次
 はじめに
 第一章

 第二章

 第三章

 第四章

 第五章

 第六章

第三章 鬱病者としての日々

1.閉じこもり生活

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【デパス増量・IQと自閉症】

一人で好きな事をして閉じこもっている間、いくらか、積極的な気持ちが出てきたのだろうか。私は、昔使っていた、既に埃をかぶってお蔵入りとなっていたベースを引っぱり出し、それを弾いて時間を過ごすようにもなった。
そして、夜の薬を飲んで、大分気持ちが楽になった後、このホームページを作成する事が日課となった。さらに意欲が出たら、数年前に買ってそのままのDTMソフトを動かし、作曲でもしようかと考えている。(もし、曲を作ったて自身で気に入れば、このページのヘッダーあるBGM03以降に追加する予定。さて、何時になる事やら・・・。)

そんな形で、少し活動的な時間が増えた。暇な時は、音楽DVDを見ていて触発されたせいか、ベースを弾く時間が増えた。主に日中。しかし、久々の事なので、指が昔のように動かない。それが気に食わないせいもあって、この頃、ベースの練習にはそれなりにハマった。

そんな事をしている内に、時間が経ち、特に何事も無く、2度目の診察の日、6月5日(金)を迎えた。

何時もの様にタクシーに乗り病院へ向かう。「午後1時から受け付けが開始されている。」との情報を、前回の診察の際に、入院中知り合った職員の人から小耳にはさんでいたのでいたので、今度は、その時間に就くよう手配して行った。

受付が開始されるのは、確かに午後1時からだったらしいのだが、実際に主治医が来るのは、午後1時半から。受付をし終えると、外に出て一服した。やはり、入院中の顔見知りが居た為、簡単な会話をして時間を潰した。
時間になると私は、受付に戻り、暫らく待った。1時に受付を済ませているというのに、結局、また1〜2時間程度待たされる羽目になり、ようやく、名前が呼ばれ、診察室へと入った。

決まって主治医は「調子はどうですか?」と聞く。私は近頃、起きてから夕方に飲む『デバス』の時間まで非常に落着き無くなっていた、そこで、「『デパス』を飲む夕方が、非常に待ち遠しいんですよね。」と言う事を話した。主治医は、「何だか『デパス』中毒になりそうだな。私なんか『デパス』飲むと直ぐに眠くなっちゃうから、仕事中なんてとても服用出来ないよ。『デパス』飲んでも眠くならないですか?」と聞くので、「全然、眠くなんかなりませんよ。尤もグータラ生活しているので、睡眠が十分なせいもあるのかもしれないだけかもしれませんが。」と私は答えた。さらに、「中毒性があるなら、このまま我慢しますよ。」と言ったが、主治医は、「今は、とにかく精神状態を落ち着かせることが第一だからね。とりあえず、『デパス』を1日3回飲めるように処方しておくよ。別に、毎食後きっちり飲む必要は無いから、落ち着かない時にだけ飲むようにして下さい。」と言われ、私は『中毒』と言う言葉を気にしつつも、それに応じた。

それから、前回、主治医に渡してあった、私と同居していた彼のやり取りの記録について、目を通して貰えたか、それ程期待もせず尋ねてみた。すると、予期せぬ程、私を落胆させる答えが返ってきた。主治医は「まだ見ていない。」と答えながら、周りにある資料をゴソゴソと掻き回し始め、「あれ。その資料が見当たらない。何処に行ったんだ。ちょっと読みたくなったんだけどな。」と呟く。私は、「えっ、無くしちゃったんですか・・・。」と言うと、主治医は、「ごめん、何処かに纏められてあると思うんだけど・・・。次までに探しておくよ。済みません。」と付け加えた。

さらに今度は、この前受けたIQテストの結果が出ていたようで、その話題に移った。主治医は、「やっぱり君はIQ高いね。まあ、偏差値に例えるなら60位ってところでしょうか。」と言った。私は主治医が見ているメモ書きのような資料を覗くと、そこに、『108、118、116』と三つの数字が書かれていた。どうやら、これが私のIQなのだろう。主治医は付け加える。
「聴覚から得る情報の分析力が一番高いね。」
おそらく、メモ書きにある『118』と言うのがそれなのだろう。どうやらIQと言っても、視覚から得る情報の分析能力とか、聴覚から得る情報の分析能力とか、何だかは分からないが3種類の項目があるらしい。主治医は、「どれかの値に極端に差があると、“自閉症”と言う診断が下せるんだけど、どうも、その診断を下すほどでは無いね。まあ、ちょっと“自閉症”っぽい感じかな。確か他の心理テストでもそんな傾向が見られたのがあったな。まあ、このくらいならそんなに気にする程では無いでしょう。」との事。私は、「実に中途半端なIQ値だな。」と言う感想を持った。天才的に高い訳でもなく、中の上、或いは、上の下と言ったくらいのレベルだ。まあ、テストを受けながら、人より高いだろうとは思ったが、自慢できるほどの値では無い。
話の内容は、全変わって、主治医が「何時もどんな生活しているの。」と問いかけるので、何かの拍子に、「ベース弾いたりしています。」と答えると、主治医も音楽演奏に興味があるらしく、「そうなんだ。私はドラムをやってるんだよね。暇さえあれば、いつまでもドラム叩いてられる。」なんて会話になった。そんな、半分趣味みたいな話をお互いにして、この日の診察は終わった。

いつも通り、受付で会計を済ませ、薬局で薬を貰い、途中で買い物をして帰った。

今日の診察で「趣味の範囲でも気が合いそうだな。あのいい加減さも気に入っているので、何となく主治医とは馬が合いそうだな。」と思った。


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