鬱病生活記

 表紙
 目次
 はじめに
 第一章

 第二章

 第三章

 第四章

 第五章

 第六章

第三章 鬱病者としての日々

1.閉じこもり生活

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【法律相談に行く事を決意】

さて、7月9日(水)の法律相談に行く前に、私には予定がある。何時もの隔週の診察の日だ。
7月3日(金)、最近はどうも昼夜逆転気味なので、この日の診察は、午後1時には行けずに、病院に着いた頃は、午後2時を回った頃だったと思う。
受付を行い、「X先生の診察は、まだ、6人待ちです。」と看護師から情報を得ると、私は、病院の外に出て、一服した。この病院の入院患者も色々と入れ替わっているらしい。見たことの無い人を、何人か目にしながら、私は一服し寛いだ。知っている面々が幾人か集まっているところがあったので、その傍に寄り、簡単に挨拶をして、多少の会話をしたながら、もう一服した。
一服(二服?)を終えると、病院内に戻り、ひたすら待つ。「そう言えば、今日まだ何も食べていないや。」と思いだし、売店に行きアイスクリームやジュースを買って、待ち時間を過ごしていた。1時間以上も同じ所に居るものだから、気を利かせた看護婦が、「長い間待ってらしてるけど、大丈夫ですか?」と様子を訊ねてくれた。私は、「いえ、X先生の診察なんですが、いつもこのぐらい待たされるので大丈夫です。」と答えると、その看護師はわざわざ記録を調べ、「まだ2人待っているみたいですね。」と状況を知らせてくれた。それを聞いて私は「それじゃあ、また一服してきます。」と言って、院外に出た。特に話し相手も居なく、ゆっくりと一服し終えると、また病院内に戻った。その数分後、ようやく順番が来たらしく、私は診察室へと入って行った。
前回、「読んでおくよ。」と返答してくれていたので、これ又あまり期待せず、「先生、あの資料読んでくれましたか。」と訊ねると、主治医は「読んでいない。」との事。「私に対する興味は、失せたのだな。」と特に落胆する事も無く受け取った。
「実は、あれからようやく進展があったのですよ。」と私は切り出し、数日前に彼から届いた「調停を準備している。」との手紙を、私の内容証明郵便と共に出した。主治医は、彼からの書類をざっと確認すると、「なんか、弁護士に頼んでるような感じだね。でも、この文面だと何の『調停』をするんだか、さっぱり分からないね。おそらくマンションの事だと思うけど・・・。」と感想を漏らした。私も「何の『調停』をするのか分からない。」と同様の意見だったので、第三者から同じ言葉を聞き、彼が送ってきた手紙の内容の不出来さを確信した。主治医は、「弁護士が絡んでいる。」というような事を言ったが、私は寧ろ「この手紙の作成については、弁護士は携わっていないな。」と考えていた。だって、『調停』の目的がまったく書かれていないのだから。
そんな話を終えると、いつもとあまり状態が変わっていない私を見てか、主治医は「薬は、前回と同じで良いですね。」と治療の話を始めた。私は、『デパス』を毎日3回飲んでいる訳では無かったので、「『デパス』は余りがありますから、今回は1日2回分出すようにして下さい。」と頼んで、この日の診察は淡々と終わった。本当は、音楽の趣味について、先生と歓談したかったのだが、その要件はすっかり忘れていた。

そうして、診察を終えると、いつも通り受付で精算し、薬局で薬を貰い、マンションへ帰った。

マンションに帰ると直ぐに、私にアドバイスをくれていた友人に対して、「彼から返答が来たのだけれど、主治医も『何の調停なのか分からない。』と私が思っていた疑問を口にしたので、どう対応するかは、来週水曜日の法律相談に行ってから、また報告します。」とメールで告げた。

さて、これからどうなる事やら。「とりあえず、法律の専門家の意見待ちだな。」と思い、それ程動揺も不満も無く、その後の数日間をいつも通り過ごした。


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